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【地域活性化】デジタル地域通貨を成功させるポイントって何だろう?

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地域通貨とは?

地域通貨とは、私たちが通常日常生活でもちいるお金(法定通貨)とは異なり、特定の地域やコミュニティ限定で使える通貨です。こちらでは、地域通貨とお金の違いや地域通貨の種類や、注目されるようになった背景について詳しく解説していきます。

地域通貨と「お金」の違い

地域通貨は、日常的に使っているお金(法定通貨)のような使い方をしますが、保存や貯蓄などを目的とせず、地域内で経済をまわしたり交流を深めたりすることを目的としています。地域通貨と私たちが日常的に使っているお金(法定通貨)の違いは、簡単にまとめると以下のとおりです。

お金(法定通貨) 地域通貨
発行・管理 国で定められた中央銀行など 地域の自治体、企業、NPO、商店街など
目的・機能・役割 ・価値の交換機能(支払い)
・価値の尺度や基準(ものさし)
・価値の保存・蓄積の機能
・消費活動を促す
・地域特有の体験と結びつける
・相互扶助や環境保護等に関連した内容を組み込む

 

地域通貨の種類

地域通貨は、発行元の企業や団体、行政などによって種類が異なります。一般的には以下のような形状および形態があります。

  • 紙幣型
  • 通帳型
  • 小切手型
  • デジタル型

デジタル化により再注目

地域通貨は、地域経済やコミュニティの活性化を後押しする有効なツールとして登場しましたが、印刷費を始めとする管理・運営コストの負担増で、減少傾向をたどっていました。

しかし、スマートフォンやICカードの普及により地域通貨をデジタル化することによって、紙の地域通貨に比べて費用・時間・管理コストが圧倒的に減り、再び注目を集めています。地域通貨のデジタル化に伴う発行・管理システムやノウハウなどを提供する企業も増加傾向にあることから、再び地域通貨を検討・導入する団体が増えています。

地域通貨メリットとデメリット

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地域通貨がどのようなものか分かったところで、メリット・デメリットをチェックしてみましょう。

メリット

地域通貨の最も大きなメリットは地域経済・コミュニティの活性化です。流通量が多いほど地域は活性します。法定通貨には使用期限がありませんが、地域通貨には使用できる地域や期限を設けることが可能です。

例えば、旅行先で発行された地域通貨に使用期限がある場合は「旅行中に使い切ってしまおう」という心理が働き、期限内にその地域で使ってもらえるというメリットがあります。また、ボランティアなどのお礼を地域通貨にすることによって、コミュニケーションの多様化や相互補助の仕組みの推進にも繋がります。

デメリット

地域通貨のデメリットは、発行・管理・運用にそれなりの手間やコストがかかることです。利用者拡大のためのイベントや広報のコスト、認証や発行残高を管理するための維持費、セキュリティの費用などがかかります。また、地域通貨を発行するためには、さまざまな法的ハードルをクリアしなければなりません。金銭を受け取って地域通貨を発行する場合は、前払式支払手段発行業者として、資金決済に関する法律をクリアするまでの手間がかかります。

地域通貨の目的と効果

地域通貨の代表的な3つの目的や効果について、詳しく解説していきます。

地域内の経済が活性化し、循環する

地域通貨に使用期限を設けると「価値がなくなる前に使ってしまおう」という心理が働くため、流通スピードが速まり、結果的に地域内の経済が活性化します。近年は大型ショッピングセンターやECの台頭で生活地域外での購買行動が増加していますが、地域通貨は地域外への経済流出を抑え、地域内の流通を活性化し、経済循環を促進する効果があります。

地域コミュニティのベースになり得る

地域通貨は価値の交換というお金のような役割のほかに、人との交流や助け合い、環境保護など地域コミュニティのベースになり得る通貨です。例えば、ボランティア活動やエコ活動を行うことで地域通貨が得られるという地域も多数あります。

地域のボランティア活動やエコ活動を積極的に行う人が増えれば、地域内のコミュニケーションが増え、地域コミュニティの支え合いにも繋がるでしょう。地域通貨をデジタルにした場合は、地域住民に日常的に使用されるスマホアプリとしても使うことができ、コミュニケーションのプラットフォームとして活用することも可能です。

経済活動が可視化されデータ活用が可能に

地域通貨がデジタル化されている場合は、発生した経済活動がデータ化され、可視化することも可能です。地域内の通貨の流れを把握することによって、データに基づいたマーケティングが行えるようになります。過去の事例や経験、他地域の成功例を参考にする場合は、成果が出ない場合もあるでしょう。しかし、実際に発生した経済活動を参考にすれば、その地域に合った具体的な施策を実施することができます。

地域通貨の課題

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地域活性化に多くの恩恵をもたらす地域通貨ですが、地域通貨のデメリットでもご紹介したとおり、地域通貨を発行・管理・運用していくには、それなりの手間やコスト、法律問題のクリアが必要になります。それ以外にも、地域通貨が抱える以下のような課題があります。

運用する人材の確保

地域通貨を運用する場合は、管理する人材の確保が必要です。特にデジタル地域通貨の場合は、サーバーの管理、維持、セキュリティ対策などを行わなければなりません。

また、デジタルサービス供給元との関係構築も必要です。さらに、地域通貨は取扱店舗や利用者が一定数いないと通貨価値が下がり発行元の負担が増えてしまいます。利用者拡大のためのイベントや広報活動を行う人材の確保も必要です。

キャッシュレス決済との競合

現在は、クレジットカードやデビットカードをはじめ、Suicaやnanacoなどの電子マネー、各種プリペイドカード、普及スピードが目覚ましいQRコード決済、バーコード決済など、キャッシュレス決済の種類が多様化しており、同業各社で競合が激化しています。

消費者は同じ利便性であれば、取り扱い店舗数の多さ、キャンペーンのお得さ、サービスの還元率などで使用する決済を比較しがちなため、地域通貨にメリットを感じられない場合は利用者が減ってしまうこともあります。従って、地域通貨を普及させるためには、他のサービスにはない付加価値やメリットを提示することも必要です。

地域通貨を持つ動機付けが必要

ほとんどの地域通貨には、使用できる場所と期限が決められています。発行者の目的は地域の経済活性化ですが、利用者からすればあまり多くのメリットが得られません。

多少の不便さがあっても使いたいと思える動機付けがなければ、利用者の増加は見込めないでしょう。地域通貨は、単なる通貨としての価値だけではなく「地域に貢献できる」「地元のコミュニティを盛り上げたい」「他では得られない体験ができる」というように利用者が地域通貨を持つ動機付けになるような価値を作ることも大切です。

持続可能な地域活性化をめざすデジタル地域通貨の事例

地域通貨は、さまざまなデメリットや課題があるなかで、実際に成功している例も多数あります。こちらでは、持続可能な地域活性化をめざすデジタル地域通貨の5つの成功例をご紹介します。

さるぼぼコイン(岐阜県高山市)

地域通貨で最も有名な成功例は岐阜県の飛騨地域における地域通貨「さるぼぼコイン」です。飛騨地域では、多くの旅行者が訪れる一方で、地域住民の消費が地域外に流出しているという問題がありました。そこで、考えられたのが「さるぼぼコイン」です。さるぼぼコインは「飛騨信用組合」が発行しており、岐阜県の高山市、飛騨市、白川村で利用することができます。飛騨信用組合は非営利組織のため、過剰な利益を追求していません。そのため維持できる程度の手数料で運用し、加盟店やユーザーのコスト負担を抑えた結果、広い支持を集めました。

さらに、飛騨信用組合は「さるぼぼコインタウン」という情報サイトを運営し、さるぼぼコインでしか購入できない飛騨地域ならではの裏メニューを発信することで、地域外の人が飛騨地域に行きたくなるような仕組みづくりを行いました。

裏メニューでは「酒蔵でしか飲めない純米大吟醸」や「名物案内人による特別ツアー」などを取り扱っており、現地まで足を運んで決済する必要があります。他にも高山市内の6つの商店街で「さるぼぼコイン決済」をした場合、20%相当のコインが還元されるキャンペーンを実施したところ、大きな成果が得られたという成功例があります。

せたがやPay(東京都世田谷区)

「せたがやPay」は、東京都世田谷区が支援し、世田谷区商店街振興組合連合会が運営するデジタル地域通貨です。2021年2月に提供を開始し、コロナ禍における感染予防対策として非接触決済への関心が高まったことやSNSでの加盟店紹介、各種キャンペーン、アプリ利用サポートイベントの開催などを通じ、利用者と加盟店数を大きく伸ばしたことで知られています。

2022年7月からは、現金をデジタルの「コイン」に交換し、世田谷区内の加盟店で使うと、決済額の30%分のポイントが還元されるキャンペーンを実施し、好評を得ています。1万円使えば、後日使える3000円分がもらえるキャンペーンで、還元上限は7万ポイント(7万円相当)です。2022年8月末の「せたがやPay」アプリのダウンロード数は11万件に達し、目標も当初の2倍である20万件に修正するなど大きな成功を収めています。

Byacco/白虎(福島県会津若松市)

「Byacco/白虎」とは、会津若松市にある会津大学のために開発されたデジタル地域通貨です。Byacco/白虎は、日本初のブロックチェーンを活用したデジタル地域通貨で、低コストと強固なセキュリティ、高い処理能力、安定性が実現しています。

個人間あるいは企業間の決済、送金や企業内の経費清算などを行えるのが特徴です。2020年7月から会津大学の学生食堂と売店で利用開始され、食堂での支払い時に友達と割り勘をする、売店で商品を購入する、友達へ残高を送信するなどの使い方ができます。運用開始から約1年経った2021年5月には、3分の1にあたる学生が利用しています。

くまモンのICカード(熊本県)

くまモンICカード

「くまモンのICカード」は、プリペイド式のICカード乗車券で熊本県内のバス・電車で利用ができます。乗車券の役割だけでなく、商業加盟店では電子マネーとして支払いが可能です。利用額に応じ付与されたポイントは乗車時やお買い物の際に利用できます。

主な種類は一般券(小児・障害者・小児障害者)、定期券、学生カード、シニアパスの4種類で失しても再発行ができる記名式のICカードとお名前などを登録する必要がない無記名式のICカードが選べます。

くまモンのICカードについてもっと見る>>

エヌタスTカード(長崎県)

N+Tカード

「エヌタスTカード」は株式会社エヌタスが運営している長崎県内のバス・タクシーで利用できる『交通系ICカード』とお買い物に利用できる『電子マネー(エヌタスマネー)』、日本最大級の共通ポイントサービスの『Tポイントカード』が一体となった利便性の高い地域ICカードです。

エヌタスTカードでの利用金額に応じてTポイントが貯まり、貯まったTポイントは全国のTポイント提携先でご利用できる他、専用のポイント交換機やバス営業所窓口にてエヌタスマネーに交換することもできます。

エヌタスTカードについてもっと見る>>

地域通貨成功のポイント

カード

地域通貨は、さまざまなデメリットや課題があることから、成功が難しいのではないかと思う方も多いでしょう。そこで、地域通貨を成功させるための4つのポイントについて詳しく解説していきます。

目的の明確化

地域通貨の主目的は、一般的に地域経済やコミュニティの活性化です。しかし、成功させるためには、誰をターゲットとし、流通させることによってどのような効果をもたらしたいかという目的を明確化させなければなりません。

例えばターゲットを地域内の人に設定し、地域内での利用循環を目的とした場合は、地域住民に浸透するような仕組みづくりを行う必要があります。定期的にクーポンを発行して利用を促す、利用に応じてグッズをプレゼントするなど、利用促進の仕組みや特別感を提供するのがポイントです。ターゲットを地域外の人に設定し、地域観光の活性化を目的とした場合は、インバウンドや地域外の旅行客が利用しやすい仕組みづくりを行い、多くの交通機関や土産物店で使いやすくするなどの工夫が必要です。

運用が継続できる体制づくり

地域通貨は多くの地域で提供されていますが、その多くが運用コスト面で活性化や継続が難しくなってしまいます。発行するときだけではなく、継続可能な運用体制づくりを行っておくことが大切です。

紙の地域通貨は、費用、手間、管理コストが膨大に掛かってしまいますが、デジタル地域通貨を選択すれば、発行・運用コストを抑え、集計や管理の手間を減らすことができます。

流通量増加と利用の促進

地域通貨を継続していくためには、流通量を増加させることと利用を促進していくことが大切です。流通量の増加は、 加盟店を増やすだけでなく、ターゲットが使い続けたいと思うような利便性を高める必要があります。例えば、交通機関で使えるようにする、公共料金の支払いにも利用できるようにするなど、利便性の向上を狙うと良いでしょう。

地域通貨の利用を促進していくには、使いやすさやポイントなどの貯まりやすさなどをアピールしていくのはもちろんのこと、地域通貨のPR活動を行う必要があります。ポスターを掲示する、利用講習会を開く、SNSでアピールする、ユーザー間コミュニケーションの促進など、PR活動で認知のアップを行い、利用を促します。

地域住民に親しんでもらう仕組みづくり

他地域の地域通貨や便利なキャッシュレス機能との差別化を図るためには、地域通貨に親しんでもらい、使い続けたいと思ってもらう仕組みづくりを行うことが大切です。例えば、千葉県木更津市の地域通貨「アクアコイン」は、ボランティアでポイント(らづポイント)が付与されます。埼玉県深谷市の「negi(ネギー)」という電子地域通貨は、ふるさと納税サイトの「ふるさとチョイス」での返礼品に「電子感謝券」を選ぶことができ、negi(ネギー)として受け取れます。「面白法人カヤック」が運用する地域通貨は、喫茶店店主を見つけたらコインを付与するなどの面白い取り組みをすることで話題となりました。

購入以外のポイント付与やお金で買えないサービスや商品を提供することによって、地域通貨に親しみを持ってもらうことができるでしょう。

まとめ

地域通貨の特徴、目的や効果をはじめ、メリット・デメリット、今後の課題について解説しました。地域通貨は地域経済やコミュニティを活性化させるカギとなります。デジタル地域通貨の成功例や成功のためのポイントもいくつかご紹介したので、ぜひ参考にしてください。

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